するべきことは何ひとつ/モノ・ホーミー

するべきことは何ひとつ/モノ・ホーミー

お風呂で読むために作られた、長湯と読書好きのための短編集

「長湯する感覚は、物語に没頭する感覚にどこか似ている」・・・そんな考えから、長湯にも物語にもつい没入してしまう本作りを目指して作られた長湯文庫シリーズの第一弾。お風呂で読めるように撥水性のある紙で作られた、読書と長湯好きのための短編集です。

作家モノ・ホーミーの「貝がら千話」に掲載されたお話をもとに加筆修正された、印象的な短編を33話収録。魂のかけらを集めている男が、それによって自分という存在の捉え方が変わったことを打ち明ける「収集家から聞いた話」、宇宙飛行士たちが月であるものを目撃した体験から、地球にかえってからも色々なものが見えるようになる「目に見えるものの話」、夢の中で告げられる人生で最も大切なおまじないを待つ「おまじないを待つ人の話」など、ちょっと不思議で浮遊感のあるお話は長湯にぴったり。どれも短くて数分で読めるのに、湯けむりのなかで読むからなのか、自分のなかにその残像がくっきりと残っていくような読後感。

お風呂読書での嬉しいポイントは、一話一話が短いので湯船から上がるタイミングが掴みやすいこと。そして、撥水性のある紙はもちろん、ビニールカバーのボコボコとしたくぼみや、手のひらに収まるサイズ感も、手が疲れがちなお風呂読書に嬉しい仕様。今日はこの本を持ってお風呂に入ろうって思ったら、なんだかちょっと嬉しくて、縮こまった気持ちもほどけていきそう。

本としての佇まいも素敵なので、お風呂場だけでなく、棚にある姿もなんとも嬉しい。本灯社の棚でも、ひときわ目をひく存在感です。

読書好きなかたや、お風呂好きのかた、最近お疲れのあの人へのギフトにもおすすめ。
お風呂が恋しい季節に、体の芯までじんわり温まる一冊です。

するべきことは何ひとつ/モノ・ホーミー

著者:モノ・ホーミー
出版社:さりげなく
ページ数:160ページ
仕様:文庫判
表紙の紙:N-三菱耐水260g/、L判23kg
本文の紙:OK、レインガード、70kg

するべきことは何ひとつ/モノ・ホーミー
するべきことは何ひとつ/モノ・ホーミー
¥1,650
9784991112973
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