苦労の節約/森本武
「苦労」は減らせる
長く読み継がれる暮らしのバイブル
お金、病気、仕事、人間関係、死、という、人が生きる上で最も多く直面する5つの「苦労のもと」について、そしてその対処方について書かれている言わば「暮らしのバイブル」。
1990年の初版発行以来、30年間以上読み継がれている本作。時代や世相の移り変わりにより様々なことが変化をしても物事の本質は変わらないことの証明とも言えます。
ここで言う苦労とは、まだ見ぬ将来のことだったり、それに対する不安感だったり。わからないから心細い、まだ知らないから怖い。その当たり前の感情と向き合い、一つずつ手放すことが自分をいかに楽にしていくことを知るのです。
苦労のほとんどが自らの頭で勝手に生み出していることなのだ、苦労は減らすことができる、その思考やコツを知れるだけでも読んでみる価値あり。


そのヒントにはまずは自分を知ること。
(本文より引用)
「人間は、自分の本当に欲しているものが分かりません。/いま、一番何が食べたいのか。だれを一番愛しているのか。/どの仕事が自分の一番やりたいことなのか。
他人や世間を気にするほど、つまり、自分の内側よりも外側に目が向けられるほど、分からなくなるのです。/自分の「必要経費」を探って下さい。このこと自体が、自己発見の作業、といえるでしょう。」
そして、日々の苦労のひとつひとつと向き合うこと。
(本文より引用)
「金は取り戻しがききます。時間は戻せません。時は過ぎ去るのみです。“今”を生きること以上に重要なことはないのです。“今”以外に確かなものはないのです。“今”あなたが幸せなのかどうか、それだけが問題です。」
例えば病気に関しては、風邪を引いて薬を飲まないとどのように治っていくかを一度見極めれば生命に対し親しみを持ち信頼が増すことができる、と説きます。
(本文より引用)
「そう、安心が、なによりも肝心です。安心のあるところに苦しみは侵入できません。絶対安心。これこそ揺るぎない幸福の姿なのです。」
さらに、自ら抱えていく苦労を手放す鍛錬をすること。
(本文より引用)
「意思の力を揺るぎないものにするには、日頃から小さな実習の研鑽が必要です。どんなささいな選択・判断でも、自分の意思をきっちり確認して行うこと。食べたい、だから食べる。外に出掛けたい、だから出掛ける。なんとなくしてしまう、を許さない」
「元気になりたいというのなら、元気な自分の姿を映像化してください。その映像は、既にそれが実現してしまっている姿で、近い将来の現実を、今、先取りして垣間見ているのだと理解してください。」

今日からすぐにでも試したくなるようなもの(正しいサボり方も!)から、高等テクニックまで、気軽に実践しているうちに習慣化する。習慣化することで思考や行動が変わり、次第に心が軽くなっていく。モヤモヤしていることを言語化してくれ、時にユーモラスに時にスピリチュアルな視点で解決に導いてくれます。

苦労の節約。苦労がなくなる方法でなく、あくまでも節約。自ら抱えて重くなっている悩みとその種を少しずつ手放し、心を軽やかにしていこう、というアイデアが詰まった1冊。
見栄を張らない、足るを知る、そんな当たり前のシンプルな思考の大切さを再確認。現代の私たちの頭の中の持ちすぎている情報を一旦リセットし、ゼロ地点に戻してくれるような名著です。
苦労の節約/森本武
著者:森本武/著
出版社:NPO K’s Point
ページ数:208ページ
仕様:10.5×15
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