狭い道 家族と仕事と愛すること/山尾三省
「嘘のない人間の生活」を求めた詩人のことば【早川ユミさん推薦本】
*早川ユミさんの自家製本『かぞくのかていか』にて紹介されている、早川ユミさんの推薦図書です。
詩人・山尾三省(1938〜2001)の生誕80年を記念して刊行された、家族と仕事をテーマにしたエッセイ集の新版。布作家・早川ユミさんの解説や、画家nakabanさんの装画も美しく、手元に置いて人生で何度も手に取りたい1冊です。
(出版社コメント)
彼が家族との生活をとおして、伝えてくれたことは、家族とまいにちくらすことが、社会を変えるということだ。土を耕し、いちにち、いちにちをおくるくらしが、いま、まっとうで、あたらしい。――解説・早川ユミ「あたらしい家族論」より
僕が、住む場所として島を選んだのは、僕自身のためではあるが、同じ程に子供達のためであり、順子のためでもあった。海は必ず、深く善いものを、大人にも子供にも与えてくれる。
――本書より
詩人・山尾三省は1977年、家族とともに屋久島に移住した。本書は、経済的な勝ち負けや物質的な豊かさに背を向けた暮らしのなかで、日々の思いをつづったエッセイ集である。
妻や子供のこと、野山で働くこと、お金のこと、ローカルな社会のこと、自然の恵みを味わうこと、海や友だちを心の底から愛すること。
「嘘のない人間の生活」を求めた詩人のことばは、本当に大切なものは何かと、いまを生きる私たちにやさしく問いかける。
(目次)
子供達へ
仕事について
出会い
ナシとビーナ
誕生日
海
お金について
場について
木を伐ること
ツワブキ
境い目
桃の花
白川山
梅
お帰りなさい
アニキ
お茶
子供達に与える詩
あとがき
あたらしい家族論 早川ユミ
山尾 三省(ヤマオ・サンセイ)
1938年、東京・神田に生まれる。早稲田大学文学部西洋哲学科中退。67年、「部族」と称する対抗文化コミューン運動を起こす。73年〜74年、インド・ネパールの聖地を1年間巡礼。75年、東京・西荻窪のほびっと村の創立に参加し、無農薬野菜の販売を手がける。77年、家族とともに屋久島の一湊白川山に移住し、耕し、詩作し、祈る暮らしを続ける。2001年8月28日、逝去。
狭い道 家族と仕事と愛すること/山尾三省
著者:山尾 三省/著、早川 ユミ/解説
出版社:野草社
ページ数:304ページ
仕様:四六判
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