ケアと編集/白石正明
人を変えようとしない、「ケア」と「編集」の世界の見方
医療系出版社・医学書院が、専門書ではなく、より広い読者に向けて2020年から刊行している<ケアをひらく>というシリーズがあります。その著者は、医師、研究者、福祉施設運営者、小説家、病気や障害のある当事者、その家族などさまざまですが、いずれも生身の人間にとことん向き合っている人。身体が発しているもの、受け取ってしまうもの、その確かな実感が伝わってくる、力のある言葉と出会えるシリーズです。
このシリーズを立ち上げから担当し、40冊以上の書籍を世に送り出してきたのが、編集者の白石正明さん。昨年、医学書院を定年退職された白石さんが、これまで手がけてきた本の内容と、その編集プロセスを振り返って執筆したのが本書『ケアと編集』です。
本書の中で白石さんは、【「ケア」と「編集」はどちらも、その人が持つ<傾き>を無理に変えようとせず、そのままで生きられる背景(言葉、人間関係、環境)を整えること】だと語っています。
そんなケア的、編集的な視点を、私たちの生活に持ち込んでみたら。
「こうあるべき」という規範や、「これが普通」とされる空気ではなく、まずは「その人がいる」ということを大切にする。
その人の〈傾き〉を変えようとするのではなく、その人らしさが失われない環境をつくることに目を向ける。
「設定そのものを書き換えればいい」と考えれば、今抱えている困りごとが、少しずつほどけていくような心地がします。医療や福祉の分野に限らず、子育て、介護、人間関係、そして自分自身との付き合い方まで、さまざまな場面にヒントをくれる1冊です。
ケアと編集/白石正明
著者:白石正明
出版社:岩波書店
ページ数:254ページ
仕様:新書判
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