整体覚書 道程/川﨑智子
他者に働きかけ、誰かとともにいるからだのこと
自らの体調不良をきっかけに整体の祖といわれる野口整体と出会い、指導活動を続けてきた川﨑智子さん。独学で整体を学びはじめた最初の三年間、その奥深い整体の道を進んでいく過程での体感や気づきを綴ったシリーズ「整体覚書」の第2弾。自分のからだを客観的に観察し、はたらきかけては反応を見て、その繰り返しで身につけてきた整体説法のエッセンスが凝縮されています。
本書は「誰かのことを想う、そこに気の発展がある。人は他者の鏡の中に、未知の自分を発見する」という一文から始まります。ひとりの空っぽのからだは、他者と出会い、共に生きていく感覚へ。川﨑さんのからだに蓄積しているメモを読ませていただいているような、簡単には理解できないからこそ度々意味を考えながら開きたくなる手引き書のような1冊です
川﨑 智子(かわさき・ともこ)
1970年宮崎県生まれ。不調をきっかけに出会った野口整体により体の全感覚が一致した自覚が生まれ、自由になる。気を独学。2005年より整体活動開始。整体指導者として「と整体」を主宰。野口整体にまつわる対話集『整体対話読本 ある』を土曜社より刊行。
目次
はじめに
日常と平凡
不明の明
ふれることは、ふれてしまうこと
一つと、点の発見
昨日・今日・明日にたずねる
呼吸の外、調律の行方
近視的思考へのアプローチ
人でなしの心
基礎と応用
複数の観察と、とっかかりの藁を摑む
おこない手と受け手の境界線
容易には手渡せない
成熟を納得する
感覚で働くこと
一本道を発見する
修行から離れる
思議、あらず
観察の指し示すもの
寂しさに取り憑かれて
未熟、無知を隠さない
元気を見つける道は自由
気の移り変わりに道順する
感情を壊す
感覚の分散と過敏
思考運動と常識
思考運動は性を変える
沈黙の中に応えはいつも
平凡にかえる
無事というけれど
平凡な日常は戻るところではない
光の方向に動かされて
人間性の回復
常に誰かと歩んでいる
指導と操法
過去の失敗を観察してみる
動作の追跡、事実に近づくこと
荒野を歩いて、井戸を見つける
指で学ぶ、骨が応える
心の健康
観察者は健康である
付録 一 整体の言葉としての名称
付録 二 体の用意と時期について
あとがき
整体覚書 道程/川﨑智子
著者:川﨑智子
出版社:土曜社
ページ数:56ページ
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