らせんの日々 作家、福祉に出会う/安達茉莉子
誰もが安心して幸せに暮らせる社会のヒントが詰まった、福祉の現場からのリポート
作家の安達茉莉子さんが社会福祉法人・南山城学園が運営する事業所を訪ね、そこ働く9名の職員の方にインタビューを行い、その語りを中心に構成した「聞き書き」エッセイ。
このインタビューのきっかけは学園の新規採用広報のための取材・執筆依頼で、当初は本になる予定はなかったそう。取材が進むうちに「これは本にした方がいい」と制作陣が直感し、書籍化に至ったという経緯があります。
(以下、プロローグより引用)
「福祉には、現代の日本社会がもっと生きやすくなるヒントがある」
「ここで実践されている思考法、コミュニケーションのありかた、根本的な福祉の考えかたは、単に採用パンフレットという枠を超えて、世の中に広く伝えられなければいけないと感じた。現代の社会にとって大事なことが、ひとりひとりの語りに深く根づいていた。」
本書に登場するのは、日常生活に介助が必要な方のための支援施設や、子どもたちのための保育施設など、さまざまな福祉の現場で日々仕事をしている職員のみなさん。若手から管理職まで、業務内容や立場はそれぞれでも、どの仕事にも共通するのは「人を大事にする」支援の在り方を模索し、実践するということ。
その理念はサービスの利用者さんへのサポートに反映されるのはもちろん、施設環境、職員同士のコミュニケーション、自分自身を大事にすることなど、すべての行動の根本にある文化として浸透している様子が、ひとりひとりの語りと、それを発見していく安達さんのまなざしを通して伝えられます。
福祉が目指すのは、誰もが安心して、幸せに暮らせる社会。そんな社会は、目の前のひとりひとりを、そして自分自身を大事にすることの延長線上にあるのだとあらためて気づかせてくれ、「では実際、どうやって大事にするの?」という具体的な事例まで紹介されている、幸福な社会を目指すためのヒントが詰まった貴重なリポートです。
らせんの日々 作家、福祉に出会う/安達茉莉子
著者:安達茉莉子
出版社:ぼくみん出版会
ページ数:224ページ
仕様:B6変形
最近見た商品
新商品
再入荷
商品カテゴリ
ギフトにおすすめ