味わいのイメージは、毎日の暮らしのなかの珈琲
くらすことオリジナルブレンド発売記念

大分・耶馬溪 豆岳珈琲さんに教わる
ハンドドリップコーヒー
おいしさのコツは、肩の力を抜くこと?!

くらすことのカフェで提供しているコーヒーは
大分県の耶馬溪でコーヒー豆の焙煎とカフェを営む豆岳珈琲のもの。
東京の富士見ケ丘で、カフェを始めるとき、
北海道から九州まで、全国のコーヒー豆を取り寄せて飲み比べ
これだ!とみんなの意見が一致したのが
豆岳珈琲の豆で淹れたコーヒーでした。

福岡の糸島でカフェがスタートしてからもご縁は続き
豆岳珈琲の看板ブレンドである「豆岳ブレンド」で提供するコーヒーは
お客様からも好評をいただいてきましたが、
平尾のカフェのオープンにあわせて、
くらすことのオリジナルブレンドを作っていただきました。

くらすことブレンドの味わいは、軽すぎず、重すぎず、バランスのとれた中庸な味。
毎日飲む、生活の一部としてある珈琲。
在り方のイメージは、【暮らしのなかの珈琲】。
そんな、なんとなく思っていたイメージを汲み取って、形にしてくださいました。

耶馬溪からお越しくださった豆岳珈琲の古岡大岳さんと若奈さんに
くらすことオリジナルブレンドを使って
自宅でおいしいコーヒーを淹れるポイントと、
コーヒーを気軽に楽しむこつを教えていただきました。

大分・耶馬溪 豆岳珈琲さんに教わる
ハンドドリップコーヒー

準備するもの

  • コーヒーメジャー(普通のスプーンでも。スケールで測っても。)
  • コーヒーミル
  • サーバー(計量カップなどでも)
  • ドリッパー
  • ペーパーフィルター
  • コーヒー豆
  • 沸かしたお湯

1人分(15gのコーヒー豆で130ccを抽出)のコーヒーを作ります。
それでは、ドリップしていきましょう。

❶ 豆を計量する

コーヒーメジャーで1杯半、だいたい15gを測ります。

❷ 豆を挽く

豆の粗さは好みに応じて調整してください。
細かく挽くほどコーヒー成分が抽出され、濃く苦みのあるコーヒーになります。
電動ミルなら最初は3~4の目盛りで挽いてみましょう。
今回は電動ミルで、目盛り4で挽きました。

❸ 挽いたコーヒー豆をドリッパーにセット

ドリッパーにペーパーフィルターをセットして挽いた豆を入れます。
とんとんと叩いて、平らになるように。

❹ お湯をポットに準備する

沸かしたお湯をポットに移します。

\ポイント/

  • 沸きたてのお湯の温度は95~96度くらい。それをポットに入れると88度くらいになります。
  • 淹れている間に温度が下がっていくので、差し湯をして85~88度くらいの温度を保って淹れるイメージ。

❺ いざ、ドリップ!

粉の中心にお湯を置くように少量注ぎます。

粉がふくらむので、落ち着くまで待ちましょう。
落ち着いたら、中心から”の”の字で500円玉くらいの大きさで注いでいきます。

お湯を置くように、近くからそっと注ぎましょう。
お湯を注ぐ→粉がふくらむ→少し待つと落ち着いて平らになる。このサイクルを繰り返します。
表面の白い泡は灰汁なので、下に落ちないように、上の面を保つようにお湯を入れていきます。

\ポイント/

  • 抽出するコーヒー液に豆の旨味がもっとも凝縮されているので、最初が大切!
  • お湯がコーヒー豆をしっかり通って落ちるようにドリッパーのふちに触れないように注ぎましょう。多少くずれても、気にせずに。

下に落ちた抽出量が50ccを超えたら、お湯の投入量を増やしていきます。

抽出したい量を落としたら、表面が盛り上がっているうちにドリッパーを外します。
これが落ちてしまうと灰汁、雑味が入ります。
3分くらいを目安に落としましょう。

❻ カップに注いで、出来上がり!

\コーヒー豆の保存例/

酸化が進まないように、袋を保存容器(瓶や缶、ジップロックなど)に入れて冷凍庫に入れる。新鮮なうちに飲むために1か月くらいを目安に使い切りましょう。

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ふつうの日のコーヒーを、ゆるやかに楽しむ
〜豆岳珈琲のコーヒーが教えてくれたこと〜

若奈さんにコーヒーのドリップを実演していただいている最中に
その横で、大岳さんがつぶやいたこと。

「お気づきかどうかわからないんですけど、時間測ってないんですよ。時間にしばられるとか、いついつこうしなきゃいけないと思って淹れてるときって、そういう味になっちゃう」

「決まりごとにがんじがらめになって、肩に力が入ってコーヒーを淹れると、そんな味が出るんですよね。がちがちになってこうやって(縮こまって)淹れてる人と、何も考えずにわーって淹れてる人って、どっちがおいしいかっていうと実は後者の方がけっこうおいしかったりもするんですよ。」

豆の種類や鮮度、量、お湯の温度、ドリップの方法など
コーヒーの味を左右する要素の組み合わせは無限大。
だからこそ、正解の味やルールにしばられないで
コーヒーを淹れる時間と、そのときどきの味を楽しむ。

目指すポイントを狭めるのではなく
広くとらえて、その振れ幅を楽しむのが
豆岳珈琲が提案する、暮らしのなかのコーヒー。

大工さんと3人で建てたという、豆岳珈琲の建物。

入り口には暖簾とポポラス(ユーカリ)

耶馬溪の山の中で豆岳珈琲を営む古岡大岳さんと若奈さん。
大岳さんが焙煎を、若奈さんがカフェを担当して
10年以上こつこつと、お店を続けて来られたお二人。

東京から、大岳さんの地元である耶馬溪にUターンして
お二人で豆岳珈琲をスタートしたのが2007年のこと。
最初はまわりになにもなかったそうですが、
Uターンや移住で少しずつ人が集まってきて、面白い場所が増えたそう。
お互いの持ち味を生かしつつ、ゆるやかにつながり
「雲与橋(うんよばし)」という冊子の制作や、映画祭など
地域発の企画も行っています。

入り口から店内方向建物内に一直線に風が抜けるように扉を付けています。

外のテラス席と景色。天気のいい日はいちばんの特等席。

「地域のみなさんとは、一緒に何かをやっていこうというよりは
それぞれのお店がそれぞれの活動をするなかで
ゆるやかにつながっていくというか。
個々に独立して個性を生かして頑張っていることが、お互い励みになります。

自分のお店にしても、地域の活動にしても長く続けていきたいから
がっしり固まっているより、ゆるやかにしていた方が
そのときどきでフレキシブルに対応できる気がします。」

フジローヤル5kg焙煎機(半熱風式)排気と火力の部分に改良を加えています。

キッチン全景。小さなスペースでコーヒーを入れ、ケーキや焼菓子を作ってます。

キッチンからの景色。デッキ席も気持ち良い眺めです。

お店が山の上にあるから、定休日以外は開けていようと
以前は「臨時休業はしない」という決まりで
お子さんの運動会の日も、午前と午後に交代で店に立っていたそう!

「去年から子供が高学年に入っちゃったから運動会もさすがに休もうかって。
でもなるべくイベントで休むとかはなく
山の上で開けてよう、
定休日以外だったら開いてるっていう風にやっています。」

ショーケースは東京・三鷹の乾物屋さんから譲り受けたもの

店内 入口方向に向かって 入口の扉は50年前の元美容院の扉を再利用

自分たちが心地よく、お店も暮らしも続けていけるように
枠をつくったり、ほどいたり、家族や環境の変化に柔軟に対応していく。
無理せず、自然体で軽やかなお二人とお話していると
おいしいコーヒーの淹れ方だけではなく
すこやかに生きていくためのこつまで、
教えていただいたように思いました。

今年で13年目を迎えた豆岳珈琲。
自分たちで建てたお店、譲り受けた家具、そこから見える景色、訪れる人々、そこで交わされる会話、その真ん中にあるコーヒー。そのひとつひとつが、今の豆岳珈琲の空気を作っています。ぜひその空気と、美味しいコーヒーを味わいに、耶馬溪まで足を運んでみてください。

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--- 取材後記 ---

若奈さんが最初に淹れてくださったコーヒーの、おいしかったこと!
タイマーも温度計も使わずに
目の前のコーヒーの様子を眺めながら
今日はどんなコーヒーになるかを楽しんでいる。
そのリラックスした雰囲気、そこからすでに
“おいしさ”は始まっているのかも。

「だいたいで」――
ドリップを教えていただいているときに
何度か若奈さんが口にしたこの言葉こそ、
肩の力を抜いてコーヒーを楽しむこつ。

豆岳珈琲が提案するコーヒーの道には幅があって
歩きやすく、寄り道もお喋りもしやすい。
毎日歩いていても違う発見がある、そんな道のようでした。

コーヒーを自分で淹れるってなんだか難しそう・・と
思っている方にこそ、今回の記事を読んで
リラックスして試してみていただけたらと思います。

写真提供:豆岳珈琲

豆岳珈琲

住所:大分県中津市耶馬溪町大字大島3818-1
TEL:0979-56-2508
e-mail:coffee@mametake.com
www.mametake.com
営業時間:12:00-17:00 定休日:月・火 2月は1ヶ月間お休み

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くらすこと  オリジナルブレンド

豆岳珈琲が焙煎とブレンドを手がけるくらすこと オリジナルブレンド。
グアテマラ、コロンビア、ブラジルをブレンドした中深煎り。
角がなく調和のとれた、毎日飲むコーヒーのイメージで配合したブレンドです。

原材料:コーヒー豆
原産地:グアテマラ、コロンビア、ブラジル
内容量:200g

K995-00001 くらすこと  オリジナルブレンド 200g
1,670円
K995-00002

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豆岳珈琲のお二人に教えてもらった
\耶馬溪おすすめスポット/

お二人もよく行かれるという、耶馬溪の人気エスニックレストラン、サルディナス。YABASCOやレモングラスオイルなどの調味料は、くらすことでもお取り扱いしています。

Restaurant Sardinas(サルディナス)

住所:大分県中津市耶馬溪町大島1476
TEL:0979-56-2828
www.restaurant-sardinas.com
facebook: レストラン サルディナス
Instagram: restaurantsardinas
営業時間:金・土(ワインと共に愉しむ料理の日)16:00〜22:30、日・月(エスニックランチの日)11:00〜17:00
定休日:火・水・木